なにくそ!

私は、一度や二度の失敗をもってその人物の全体像を否定してしまうことに反対です。確かに何の反省もなく、人格的におかしい人物なら、辞退していただくことが会社や債権者のためですが…。しかし、一度のテストで20点、30点の落第点をとったからといって、その学生が希望大学には入れないと決めつけることはいかがでしょうか。

『なにくそ!』と奮起して頑張れば、80点、90点の合格点をとれることもあるでしょう。

要は、その経営者がどれだけ反省して、過去の過ちを教訓とできるかでしょう。
否、倒産を経験した社長の方が、倒産原因の危険性を学習し、以後の経営はかえって堅実経営となり、売上高至上主義に陥らず、利益重視型の経営に修正している事例は、私の経験では数多く見られました。

それに今後は、私達弁護士や金融機関側がきちんと監視をしていけば、会社社長の独断を許した土壌が改善され、社長本来の能力を発揮することができる。そして、会社だけでなく、社長自身の再建にもなる。それこそが「真の再建」ではないでしょうか。社長その人を立て直してこそ、会社の再建を果たせるのです。

人生、一度『ダメ』な烙印を押されてしまって、敗者復活のチャンスが与えられないままの人生では、その人の人生は悲し過ぎますよ。

せめて私達弁護士ぐらいが、社長の再挑戦を信じてやらなければ、そして希望の灯を見せてあげなければ、社長は本当に一人ぼっちとなり、かわいそうじゃないですか。